船橋北部周辺の美しい渡り蝶 (チョウ) 「アサギマダラ」

「アサギマダラ」は、本州で見られる「マダラチョウ科」の仲間では最大級で、渡りをする珍しい蝶です。春に暖かい南の島から季節風などに乗り、日本各地にやってきます。「ヒヨドリバナ」などの蜜を吸い、エネルギーの補給をしながら東北地方や、時には北海道まで北上します。自然の豊かな山間で子孫をつくり、その子孫は夏の終りごろに山を降りて南の島へ戻って行きます。旅する距離は1,500kmとも云われています。
私が初めて「アサギマダラ」に出会ったのは、「ヤマヒヨドリ」の花が咲く筑波山の登山道でした。この蝶を見たときの感動は生涯忘れられない思い出でしょう。
船橋北部周辺では「ヒヨドリバナ」は見つかっていませんので、この辺りで出会うことは無いと考えていたのですが、その後、この蝶が「セイタカアワダチソウ」の蜜も好むことが分かり、ひょつとしたら‥、と期待をしていたのです。
成虫の開帳幅(翅を広げた寸法)は10cm前後、活動期は5〜11月、幼虫の食草は「カモメヅル」など。


今年(2011年)7月24日、船橋市大穴北の林の中で撮影しました。しかし、このあたりには「ヒヨドリバナ」は無く、まだ「セイタカアワダチソウ」や「フジバカマ」の花は咲いていませんので、何の花の蜜を吸って生きているのか見当がつきません。また謎が一つ出来てしまいました。後翅も千切れていて北の国へ飛んでいくことは無理?、如何するつもりでしょうかねぇ。
追記:その後8月上旬に[ふなばしアンデルセン公園]で「サワヒヨドリ」の花を数株発見しました。今年も出会えるでしょうか?。
※オス?


昨年(2010年)11月2日、ふなばしアンデルセン公園で撮影しました。南の島に戻る途中でしょうね。
※メス(「フジバカマ」の蜜も吸うことを、このとき知りました)


一昨年(2009年)8月13日、筑波山登山道で撮影しました。この時が最初の感動的な出会いでした。
※オス(木漏れ日の中で日向ボッコをしながら、腹部の先で後翅にメスを呼び寄せる匂いをつけています)


「ヤマヒヨドリ」の蜜でエネルギー補給中、もっと北の国へ目指すのでしょうか?