“ ぶらり自然観察人 ”  北総の里山  初夏から真夏へ!  ( パート6 )

このところ、蒸し暑い日が続いていますが、まだ、気象庁から梅雨明けの宣言が出ませんね。九州では豪雨による水害が発生し、多くの方々が被害に遭われています。また、けっこう大きな地震も頻発し、ここのところ、「今までに、こんな事は無かった」と云われる自然災害が、日本各地で多発しています。
精神論者は「地球が怒っている!」と云い、現実論者は「地球が狂ってきた!」と云い、中には楽観論者も?。しかし、如何なる表現をしてみても、地球が大きく変化し始めたことに、違いはないでしょう。
世界中の人々が「経済的に豊かなことが一番幸福」だと考えて、地球の資源を “ いじくり過ぎ ” た結果かも知れません。そう云う私も、科学文明の恩恵に “ どっぷりと漬かり ” ながら、生活をしております。誰も時計を逆に戻すことは出来ないのでしょうね。せめて、時計の進み具合を遅らせることが出来れば、と、考えますけどね。人間は矛盾だらけですから‥‥。
今日も、たくさんの生き物の写真を掲載してしまいました。しかし、私にとっては、先人が残してくれた文化財や、自然の植物と生き物に接していると、緩やかに時が流れて行くように思えるのです。写真は、その緩やかな時間の記録でもあります。


そこで、下手な歌?を一句。
『 文明は麻薬に似たり甘美さに一度(ひとたび)溺れば二度と浮かばず 』

戦後の窮乏時代を抜け、高度経済成長時代に向かい始めた頃、使い捨て文化の始まりでもありました。私もその社会の小さな歯車の一つでしたが、未来に漠然とした不安を感じて、この歌を詠んだのです。その後、高度経済はバブル経済と呼ばれ、崩壊してしまいました。不安は的中してしまったのです。これまでの生き方を変えるために、今でも、時々この歌を思い出すようにしているのです。



里山風景 》

本佐倉城跡 」 付近の風景
右奥に「ゲンジボタル」の発生地があります。



ヤブカンゾウ(藪萓草) 」 の群生



江戸時代の 「 野仏 」 3体
※ 「 地蔵菩薩


※ 「 青面金剛庚申塔 ) 」


※ 創成期の 「 青面金剛 ? 」
薄暗い林の入り口に鳥居が設けられ、その奥のお堂に安置されていました。地元の人たちにより、手厚く保存されているようです。暗くて良く見ることができませんので、取り合えず、フラッシュを使って撮影しました。写真を見た限りでは、右手に剣を、左手に羂索(縄)を持っているように見えます。創成期の青面金剛かも知れない、と、考えてみたのですが、今まで坐像のものには出会ったことが無く、また、入り口の鳥居は、神像を祀っていることの証しかも知れず、何んとも判断がつかなくなりました。



「 双体道祖神 」 7体目
酒々井町の9体ある「 双体道祖神 」 のうち7体目(残り2体は未確認)。



《 野生植物 》

ネムノキ(合歓木) 」 の花
日当たりの良い、山野や川岸などに生える落葉高木です。夕方になると、小葉を閉じて垂れ下がり、眠ったように見えるので、この名が付きました。「マメ科」の仲間で果実は豆そのものですが、花は全く違っています。何故かロマンを感じさせる植物です。
薬用としては、樹皮と花は不眠などに薬効があります。



オミナエシ(女郎花) 」 の花
日当たりの良い、山地や丘陵などに生える多年草です。昔から “ 秋の七草 ” の一つとして庭などに植えられ、愛でられてきました。今では、自生種は絶滅危惧種に指定されている地方も‥‥。



オオバギボウシ(大葉擬宝珠) 」 の花
山地や丘陵などに生える多年草です。観賞用として庭などに植えられています。
若芽の葉柄は、昔から山菜として重宝されてきました。



「 タケニグサ(竹似草) 」 の花
林縁や土手などに生える大型の多年草です。高さは2mにもなり、茎は中空で、切ると黄色い有毒の乳液が出ます。



ヒヨドリバナ(鵯花) 」 の花
山地のやや乾いた場所に生える多年草です。一般的には、花期は8〜10月となっています。 「 ヒヨドリ 」 の鳴くころに花を着けるので、この名が付いたと云われていますが、よく意味が分かりません。「 ヒヨドリ 」 は何時も鳴いていますし、特に春の繁殖期は変わった鳴き方をします。
日本で唯一の “ 渡り ” をする蝶 「 アサギマダラ 」 のエネルギー源でもあります。もしかしたら “ 渡り ” の途中で寄ってくれるかも知れません。



ヤブミョウガ(藪茗荷) 」 の花
暖地の林縁などに生える多年草です。葉が 「 ミョウガ 」 に似ているので、この名が付きました。花は白く段状に咲き、径5mmほどの果実を着けます。



《 昆 虫 》

〈 蝉 〉

ニイニイゼミ
今年になって、初めて “ 本佐倉城跡 ” の荒れた蕎麦畑で出会いました。見慣れた昆虫ですが、毎年この蝉が現れないと、暑い夏がやって来ないような気がします。南の地方では 「 ヒグラシ 」 の声も聞いたと、ラジオの放送局に情報が寄せられているようです。



〈 蜻蛉 〉

「 マユタテアカネ 」
7月6日付けの記事に 「 赤トンボ 」 の見分け方について少々触れましたが、その時には、今年になって、まだ、この 「 マユタテアカネ 」 は写真に撮れていませんでした。この 「 トンボ 」 が加わると、もっと見分けが厄介になります。
※ メ ス



「 オニヤンマ (ヤゴ) 」 の抜殻



〈 甲 虫 〉

キボシカミキリ



「 サクラコガネ 」
腹が大きく膨らんでいるので、多分、産卵が間近の雌ではないでしょうか?。



「 サビキコリ 」



「 スゲハムシ 」



「 チャバネアオカメムシ



ヨコヅナサシガメ
「 サシガメ 」 の仲間では最も大型の種類です。口吻は鋭く、迂闊に素手で触ると刺されます。経験者の話では、飛び上がるほど痛く、暫らくは痛みが取れないそうです。ですから、私は 「 カメムシ 」 の仲間には、チョッカイを出さないように用心しています。我慢が出来ないほど、ひどい悪臭を出すものもいますしね。



〈 蜂 〉

「 キボシアシナガバチ



「 キオビツチバチ 」



「 シロスジカタコハナバチ? 」



「 シロスジヒメバチ



「 トガリノアナバチ 」



〈 虻 〉

「 ミズアブ 」



「 トゲアリノスアブ 」
「 ミズアブ 」に良く似ていますが、少し小さく、背に2本の小さな棘があります。



〈 飛 蝗 〉

「 ヤブキリ 」



〈 蝶 〉

「 ゴイシシジミ



〈 蛾 〉

「 アシブトチヅモンアオシャク 」



「 キトガリヒメシャク 」



「 タイワンキシタアツバ 」