“ ぶらり自然観察人 ”  北総の里山  晩夏へ! ( パート6 )

残暑厳しいおり、水辺に行けば少しは涼しくなるだろうと考え、成田市にある “ 坂田ヶ池 ” の周りを散策しました。散策中に空が暗くなり、突然、雷様が暴れ出し、雨降りに‥‥。少しの晴れ間をぬいながらの、写真撮影になってしまいました。
水のある光景は、少しは涼しく感じるでしょうか!?。


里山風景 》

池畔の倒木




木の上で眠るアオサギ



採餌するダイサギ



《 植 物 》

「 ハス(蓮) 」
インド原産の多年性の水草です。古い時代に、中国を通じて渡来した、と、云われて来ましたが、縄文時代の遺跡から発掘された種子から発芽させたという、 「 大賀蓮(オオガハス) 」 などの例から、日本にも在来種があった、と、云う説も出ています。
根茎と実が食用として用いられている種類を、ただ、 「 ハス(蓮) 」 と称し、花の観賞用の品種は改良品種も含めて、「 ハナバス(花蓮) 」 と呼び、区別されています。


※ 「 タイハクレン(太白蓮) 」 の系統? (坂田ヶ池にて)


※ 「 ショッコウレン(蜀紅蓮) 」 の系統? (坂田ヶ池にて)


※ 「 ヤエチャワンレン(八重茶碗蓮) 」 の系統? (我孫子市の蓮池にて)


※ 「 オオガハス(大賀蓮) 」 (千葉公園にて)


※ 果実



スイレン(睡蓮) 」
スイレン 」 の仲間は、世界各地に広く自生しています。それを基にして、多数の園芸品種が作り出されました。現在、彼方此方で植えられているものは、殆どが園芸品種だと考えられます。



ヒツジグサ(未草) 」
日本全土の池や沼に生える多年性の水草です。未の刻(午後2時)頃に開花するので、この名が付きました。「 スイレン 」 の仲間ですが、日本の在来種は、この1種だけだそうです。



コウホネ(河骨) 」
日本全土の浅い池や小川に生える多年性の水草です。名は、泥の中を白色の根茎を這わせて広がるので、河底の白い骨を連想したものです。黄色い5枚の花弁のように見えるものは萼片で、その内側に多数あるのが花弁です。



《 両生類 》

モリアオガエル? 」 の未成熟体
シュレーゲルアオガエル」 とは少し違うようなので、 「 モリアオガエル 」 だと思いますけど?。千葉県は、南房総の限られた場所にしか生息していないと云われていますので、断言は出来ないのですが?。池畔回遊路の木柵の上でジッとしていました。



《 昆 虫 》

「 ウチワヤンマ 」
この 「 トンボ 」 は、体形や飛び方が 「 オニヤンマ 」 に良く似ていますが、 「 サナエトンボ科 」 の仲間です。「 オニヤンマ 」 は主に林縁や林の中を生活場所にしていますが、 「 ウチワヤンマ 」 は開けた水のある場所で生息しています。翅を休めるときは、水中の杭の上などに水平に止まります。ちなみに、 「 オニヤンマ 」 は木の枝などに、ぶら下がって止まることが多いですね。 「 ウチワヤンマ 」 の尻に近いところに “ 団扇 ” のような突起があるので、見分けられますね。



「 サツマモンナガレアブ 」
虻の仲間にしては、蜂や蝿に似ているので、調べるのに手こずりました。体長は12mmほどでしょうか、 「 ヒツジグサ(未草) 」 の撮影中に飛んできて、直ぐに逃げて行きました。



「 クロアナバチ 」
「 アナバチ 」 の仲間です。なか、なか、いい面構えをしていますね。



「 アメンボウ 」のツガイ
雌の上に雄が乗って、子作り中のようです。それにしても、雄の体は雌の半分、水を掻くのは雌の仕事、雄は何もしていない?。昆虫は、どうも、雌がよく働くようですね?。



《 その他 》

シラヒゲハエトリ
「 ハエトリグモ 」 の一種です。顔の周りに白い髭が生えている筈ですが、御影石の模様に紛れて良く見えません。これも擬態の一つでしょうね。



「 ヤサガタアシナガグモ
この蜘蛛は、滅茶苦茶に前足が長いのです。そのために身を隠すときは、長い物の上で、精一杯に細長くなります。これで、色模様まで合っていれば完璧でしょうけどね、今時の葉っぱはグリーンなのですよ。棒でチョット突いたら、下の写真の体型になりました。