“ ぶらり自然観察人 ”  北総の里山  晩夏へ! ( パート5 )

8月22日付け記事の再掲載です。日付だけを残して、記事は全て消えてしまっていました。ブログにご訪問頂いた方には、大変申し訳なく思っています。
現役の頃も時々このような事が起こり、顔面蒼白になったのを思い出しました。別のデータを削除したときに、連動して消滅したのかもしれません。今もって原因が分かりませんが、たぶん操作ミスでしょうね?。


少しは暑さも和らぐと期待していたのですが、猛暑が “ ぶり返し ” ました。しかし、農作物は順調に成長しているようです。特に果物は気候に恵まれ、農家では出来具合は上々との事でした。
先日、故郷の母や親戚へ、千葉名産の梨 “ 幸水 ” を、地元の梨園から直送で贈りましたが、今年の梨は、大きく、瑞々しく、甘くて美味しいとの事。褒められれば、また、贈ろうと考えるのも人情でしょうか?。
さすがに、自然の生き物も、日中の暑さは耐えられないのか、日陰に避難して殆ど活動しないようです。炎天下を散策し、写真撮影しようとする、私がおかしいのでしょうかねぇ。
今日の写真は、殆どが地味なものばかりになりました。



里山風景 》

里山を走る 成田エクスプレス
東京駅から成田国際空港駅を、ノンストップで結ぶ特急電車です。都会の中とは、また、一味違った趣がある‥‥?。



《 野生植物 》

〈 樹 木 〉

センニンソウ(仙人草) 」 の花
日当たりの良い林縁などに生える、蔓性の植物です。茎は枝分かれし、曲がりくねった葉柄で、他の木などに絡み着き枝を延ばします。この植物が、草なのか、木なのかは分かりませんが、図鑑には “ 半低木 ” と記載されていました。私も素人の気安さで、樹木の仲間にいれたのですが‥‥。



「 ヤマウコギ(山五加) 」 の虫コブ
山野に生える落葉低木です。春には、線香花火のような黄緑色の花を着けます。葉柄が膨らんでいますが、若実では無く「キジラミ」が作り出す “ 虫コブ ” です。
薬用としては、根皮は関節痛・腰痛・足のむくみ・インポテンツに薬効があります。



〈 草 〉

「 イヌトウバナ(犬塔花) 」 の花
山地などの木陰に生える多年草です。茎は四角形、葉は対生をしており、茎の上部に小さな唇形の花を疎らに着けます。一般的には殆ど注目されませんが、拡大してみると、なか、なか、趣があると思いますがねぇ。



オオニシキソウ(大錦草) 」 の花
アメリカ原産の1年草で、帰化植物です。枝先に小さな花をつけますが、白い花弁のようなものは、よく発達した “ 腺体の付属体 ” だそうですが、素人には理解しかねますねぇ?。



「 オニドコロ(鬼野老) 」 の花
山野に生える、雌雄別株の蔓性多年草です。 「 ヤマノイモ(山の芋) 」 の仲間ですが、芋は着きません。写真は雄花ですが、 「ネジバナ(捩花) 」 のような螺旋状の花は面白いのですが、地味ですねぇ。



カラスウリ(烏瓜) 」 の若実
林縁の藪の中などに生える蔓性の多年草です。夜に咲く幻想的な白い花、晩秋の真っ赤な実は美しく、目立ちますが、この季節に着ける若実は、殆ど注目されません。農野菜の 「 ウリ 」 のようで、美味しく食べられそうに見えますけどね。
薬用としては、熟した実をすり潰し、霜焼けの患部に塗ります。



「 クサコアカソ(草子赤麻) 」 の花
山地の湿ったところに生える多年草です。茎や葉柄に赤みがあるので、この名がつきました。普段は殆ど気にしない雑草(雑草と云う植物は無い、と、云われそう)ですが、夕日を浴びて美しく輝いて見えました。昔は家畜の餌として重宝していましたけどね。



「 ネコハギ(猫萩) 」 の花
日当たりの良い草地の斜面に生える多年草です。木本の 「 ハギ(萩) 」 の仲間に似ていますが、茎や葉に軟毛が密に生えています。根元から枝別れし、地面を這いながら長く伸びます。葉の付根に萩に似た、地味ながら清楚で美しい白い花を着けます。



《 昆 虫 》

〈 蛾 〉
今日は不思議と多くの蛾と出会いました。それも、殆どが小さくて ( 最小は体長1cmほど )、 色模様も地味なものばかりでした。蛾がたくさんいることは、生き物の中では最も種類が多いので、当然なのですが、丈の低い草の葉の裏側に止まっていることが多く、人間の目線では、なかなか見つけ難いのです。
蛾の写真整理で少々疲れ気味、説明は手抜きです。

「 アトキハマキ 」



「 ウスキシャチホコ



「 ウスマダラマドガ「 キバラヒメアオシャク 」



「 キベリハイヒゲナガキバガ 」



「 コウモンクチバ 」



「 スジモンヒトリ 」



「 セスジナミシャク 」



「 トビスジアツバ 」



「 ホシオビコケガ 」



「 ホソオビキマルハキバガ 」


《 園芸植物 》

〈 樹 木 〉

イヌマキ(犬槙) 」 の若実
暖地の海岸近くの山地に生える、雌雄別株の常緑高木です。主に関東地方以西の太平洋側と沖縄に分布します。庭木や垣根にも利用されています。実は秋になると青黒色に熟しますが、実の下に着いている、実床と云われている部分が膨らんで、赤く色づき、2色の実が2段に重なっているように見えます。



ユズリハ(譲葉) 」 の若実
山地に生える常緑高木です。後を譲るように、古い葉を落とすので、この名が付きました。細長い楕円形の葉を、枝先に放射状に着けるので、風車のように見えます。庭や公園にも植えられ、葉は正月飾りにも使われているそうです。



《 農野菜 》

「 オオツノゴマ(大角胡麻) 」
南アメリカ中央部原産の1年草です。離れて見たときは、「カボチャ」だと思ったのですが、近づくと、黄色い花が鈴なりに咲いていました。図鑑に掲載されていないので、インターネットで検索し、漸くわかったのですが、日本には最近入ってきた植物でしょうか?。別名を 「 キバナツノゴマ 」 と呼び、若実は食用にされるそうですが、調理方法は?。
「 ツノゴマ 」 の名は、熟した実は水牛の2本の角のように先が尖り、大型獣に着いて運ばれることから、名付けられたそうです。
花は確かに 「 ゴマ(胡麻) 」 に似ていますが、茎は太く、葉は大きく、豪快な植物です。撮影中に葉を触ってみると、腺毛がビッシリと生え、分泌物を出しているらしく、暫らくの間は手がベタベタと粘り、少々気持ちの悪い思いをしました。



「 カボチャ 」
「 ウリ科 」 の農作物は、 「 カボチャ 」 の他、「 ヘチマ 」 ・ 「 ヒョウタン 」 ・ 「 トウガン 」 ・ 「 ユウガオ 」 ・ 「 キウリ 」 ・ 「 マスクメロン 」 ・ 「 マクワウリ 」 ・ 「 スイカ 」 など多彩です。
お馴染みの「 カボチャ 」 は野菜か?、果物か?。私は、いまだに良く分からないのですが、研究者の間でも論争があるようです。蔬菜園芸の世界では、果実を食べるものは、果菜類として野菜の中に入れる、と、いうことらしいのですが、外国では種子や芽先・花などを食べるものもあるそうなので、どう区別されるのでしょうか?。