“ ぶらり自然観察人 ”   [ 房総風土記の丘・房総のむら・坂田ヶ池 ] の草花・生き物

久しぶりに、千葉県立 [ 房総風土記の丘・房総のむら ] と、成田市立 [ 坂田ヶ池総合公園 ] へ訪れました。 [ 房総風土記の丘 ] には国指定史跡の古墳群(100基以上)・遺跡資料館・重要文化財の建造物(国指定2棟・県指定1棟)、 [ 房総のむら ] には復元された房総の古い町並みと農家があり、古き良き時代の雰囲気を楽しめます。学校の遠足や時代劇ドラマの撮影にも利用されています。隣接の [ 坂田ヶ池 ] 周辺を含め、文化や四季折々に変化する豊かな自然を満喫することができます。私達夫婦も数年前から頻繁に訪れるようになりました。
しかし、最近になって気が付いたことは、以前には多く見られた希少植物が減ってきたことです。公的に採取を禁止されている場所でも、「人のいなくなった夕暮れ時に、盗掘しにくる者がいる」、と、地域ボランティアの人から聞いたばかりですが、何んとも嘆かわしい時代になったものです。



千葉県立 [ 房総のむら ] 風景

古い時代の 「 庚申塔
復元された里山に安置されており、何時も出会っている石塔ですが、これまで見てきた中では、最も優れた作品だと思いますね。



復元された 「 安房の農家 」
※ 災厄除け “ 門飾り ”


※ 桜の染料で染めた糸


※ 災厄除け “ 蟹殻掛け ”



成田市立自然公園 [ 坂田ヶ池 ] 風景



《 野生植物 》

「 イチヤクソウ(一薬草) 」 の若実
低山地の林に生える常緑の多年草です。残念ながら、花が終わり実を着け始めていました。希少植物の一つですが、この場所でも殆ど見ることが出来なくなっています。薬草になるので、この名が付いたと云われています。
薬用としては、脚気(カッケ)などに薬効があります。



ウツボグサ(靫草) 」 の花
山野の日当たりの良い場所に生える多年草です。花穂が弓矢を入れる器に似ていることから、この名が付きました。昔は何処でも普通に見られましたが、今では自然の豊かな山地でしか育たなくなったようです。この辺りでは、漸く出会うことができました。
薬用としては、利尿剤に利用されています。



ノアザミ(野薊) 」 の花
山野や草原に生える多年草です。春から夏に咲く野生の「アザミ」は、この種だけなので分かり易いのです。



オカトラノオ岡虎の尾) 」 の花
山野の日当たりの良い場所に生える多年草ですが、けっこう日陰でも育っています。太い花穂を虎の尻尾に因んで名付けられました。
薬用としては、生理不順・打撲などに薬効があります。



《 昆 虫 》

〈 蝶 〉

「 ミドリヒョウモン 」





「 ミドリヒョウモン 」 と 「 ナミアゲハ



ナミアゲハ



「 キアゲハ 」



スジグロシロチョウ



「 ミヤマチャバネセセリ 」



「 イチモンジチョウ 」



ヒカゲチョウ



〈 蜻蛉 〉
「トンボ」の仲間は姿や色模様が良く似ているものが多く、見分けが厄介です。特に秋に体が赤くなる「赤トンボ」と云われている種類は10種ほどあり、翅紋に特徴の無いタイプは、大きさと胸の微妙な模様で見分けるのですが、これが容易ではないのです。ここに取り上げた 「 アキアカネ 」 と 「 ナツアカネ 」 、 「 マイコアカネ 」 と 「 ヒメアカネ 」 は特に難しく、特定は、まぁ、大丈夫だろうと思うのですが、常に “ ? ” 付きになってしまいます。今は、まだ、体が赤くなっていません。


アキアカネ



「 ナツアカネ 」



「 マイコアカネ 」



「 ヒメアカネ 」



「 コシアキトンボ 」



シオカラトンボ



「 コフキトンボ 」



〈 甲 虫 〉

「 ヒメコガネ 」



「 オオヒラタシデムシ 」



《 小動物 》

〈 爬虫類 〉

ニホントカゲ 」 の未成熟体
ニホントカゲ 」は成熟すると茶褐色になりますが、未成熟のときは美しい青色をしています。