“ ぶらり自然観察人 ”  北総の里山  身の周りの 《 昆虫 》

今日の里山の自然観察は、主に昆虫観察だけになってしまいました。日本産の昆虫は、10万種にもなると推定されています。雄・雌両方となると、単純計算で、その倍です。気の遠くなるような多さですが、その中で何種が絶滅したか、絶滅寸前かは分かりませんが、生態系は何が欠けても徐々に狂ってくるのですよね。
私がこれまでに写真撮影したものは、ほんの一部です。それでも、体力のあるうちは、身の周りの生き物の観察と撮影を続けるしかないでしょうね。
がんばろう!、ニッポン!。



〈 蝶(チョウ) 〉

「ヒメジャノメ?、コジャノメ?」
「ヒメジャノメ」と「コジャノメ」は、翅に蛇の目のような紋をもった、開帳幅(翅を広げた寸法)が45mmほどの蝶で、共に「ジャノメチョウ科」の仲間です。薄暗い林の中で生息していますが、草木の葉などに止まるときは、素早く翅を立てるので、なか、なか、翅の表側を見せてくれません。図鑑でも翅を広げた写真は見当たりません。運が良ければ、蝶のご機嫌の良い?時には、間欠的に翅をはためかせているところに出会えます。両者ともに、大きな “ 蛇の目紋 ” は、同じ位置にありますが、問題は小さい “ 蛇の目紋 ” 、位置と数が様々なので、翅表を見ただけでは特定し難いのです。


※確定 「ヒメジャノメ」の翅裏
翅裏の写真資料は、たくさんありますから、特定し易いのです。


※確定 「ヒメジャノメ」の翅表
上の写真と同じ個体なので、「ヒメジャノメ」と特定できます。


※推定 「ヒメジャノメ?」の翅表
この個体は、翅裏を見られませんでしたので、「ヒメジャノメ」と特定できませんが、翅色が薄く、上のものと “ 蛇の目紋 ” の位置、数ともに同じですので、「ヒメジャノメ」と考えても良さそうです。



※確定 「コジャノメ」の翅裏
この種も、翅裏の写真資料は、たくさんありますから、特定し易いのです。


※推定 「コジャノメ?」の翅表
これまで、「コジャノメ」の実物の翅表を、見たことがありませんでしたが、今回は、運よく2匹と出会うことができました。と、云っても、直ぐに逃げてしまったので、翅表しか見られませんでしたが‥‥。「ヒメジャノメ」より翅色が濃くて、小さな “ 蛇の目紋 ” の数が多いので、「コジャノメ」と考えたのですが、それぞれ数が異なり、両方とも「コジャノメ」とは断言できないのです。私としては、ささやかな問題ではないのですね。



「コミスジ



「ダイミョウセセリ」
※オス


※メス



「ヒメキマダラセセリ
※オス


※メス



〈 蛾(ガ) 〉

「キスジホソマダラ」
「ハバチ」の仲間のようにも見えますが、体長13mmほどの蛾で、「マダラガ」の仲間です。蛾の仲間には蝶にも、負けず、劣らず、の、美しい翅模様をもったものがいます。この蛾も翅の黄色の紋が美しいですね。
※メス
雄の触角は、雌より大きく櫛歯状です。



「オオトビスジエダシャク」



「キンバネチビトリバ」
体長12mmほどの小さな「トリバガ」の仲間です。草叢の「ハルジョオン」の花に止まっていました。フェンスに囲まれた薄暗い場所で、近づくことができず、ゴミにも見えましたので、1枚しか撮影しませんでしたが、私にとっては貴重な写真になりました。それにしても、蛾の仲間にしては奇妙な姿をしています。



〈 蜂(ハチ) 〉

クロスズメバチ



「キイロモモブトハバチ」の幼虫
「キイロモモブトハバチ」の成虫は、実物を見たことがありません。体長4cmほど、「オオスズメバチ」ぐらいの大きさです。幼虫も初めて見ましたが、蝶や蛾の幼虫だと考えていましたので、特定に手間取りました。
昆虫の幼虫はグロテスクなものが多く、私は苦手ですが、美しいとか、可愛いとか云う人もいます。如何してでしょうかね?。



〈 虻(アブ) 〉

「コウカアブ」
蜂と間違えそうな、獰猛で強靭な「アブ」の仲間です。捕まったのは「ハエ」のようです。



「クロチビミズアブ」



〈 蝿(ハエ) 〉

「マルボシハナバエ」



「ナミニクバエ」



「センチニクバエ」



「セスジハリバエ」



〈 蜘蛛(クモ) 〉  蜘蛛は昆虫ではありませんが、分類の便利を考慮し、ここに加えました。

「カラスハエトリ」
「ハエトリグモ」の仲間ですが、自分より大きな「ガ」でも捕らえます。強力な顎を持っていますが、噛み砕いて食べるのでは無く、体液で溶かしながら吸い取るのだそうです。恐い!、恐い!。



「?ハエトリグモ」
名は、今のところ特定できませんでしたが、「ハエトリグモ」の仲間でしょうね、「ハエ」を捕らえたようです。