“ ぶらり自然観察人 ”  北総の里山  春から夏へ! (パート2)

今日は、S町南東部の “ ハーブガーデン ” へ、その途中で出会った植物や昆虫です。 “ ハーブガーデン ” の「ハーブ」の花々は、次の記事にしようと考えています。


里山風景 >

水田の疎らに見える緑も、間もなく一面が青々とした光景に変わるでしょう、今年も豊作でありますように‥‥。


この辺りの農家では、まだ山羊を飼っているところがあります。子どもの頃の思い出が甦り、懐かしい気持ちに‥‥。


< 野生植物 >

「ガマズミ(莢蒾)」の花
山野の林縁などに生える落葉低木です。殆ど春の花が咲き終わった初夏の里山を、「ウツギ(空木)」と共に明るくしてくれます。秋には赤い小さな果実を着けますが、晩秋になると熟して甘くなるので、食べられます。果実酒にも用いられていますが、赤い実は染料に、枝は鍬など農器具の柄にも利用されています。



テイカカズラ(定家葛)」の花
山野の林縁に生える蔓性常緑低木です。先日も取り上げましたが、この辺りの里山には大変多く、私にとっては興味深い植物なので、今回も記事にしました。


< 園芸植物 >

ユリノキ(百合の木)」の花
アメリカ東部地方原産の落葉高木です。花が「チューリップ」に似ているので、「チューリップ・ツリー」とも云われています。日本には明治時代の初頭に渡来しました。花弁は黄緑色で基部がオレンジ色の美しい花を咲かせ、香水のような甘い香りを漂わせていました。花の中を覗き込むと、突然「アシナガバチ」が飛び出してきて、びっくり!、その場からゆっくりと離れました。
余談ですが、私は「ハチ」の観察や撮影をする時は、数十cmほどまで近寄ります。身の回りを飛び回られ、時には体に止まられる事もあります。「スズメバチ」であっても、攻撃されたと思わない限り、襲ってくることは無いようです。刺されない方法は、怖くても手で払ったり、急いで身をかわしたりしないようにしています。子どもの頃に、悪戯をして散々な目に遭いましたので‥‥。



ハマナス(浜梨)」の花
寒い国の海辺の砂浜に群生する落葉低木です。枝には密集した棘があり、香の良い美しい花を咲かせます。「ハマナシ(浜梨)」が訛って「ハマナス」になったと云われています。花は香水の原料に、果実は食用にされています。



「シロハマナス(白浜梨)」の花
ハマナス」の白花は珍しいと思いますが、改良園芸品種でしょうか?。



カザグルマ(風車)?・テッセン(鉄線)?・クレマチス?」の花
この花は厄介です。調べれば調べるほどに、よけい区別が付かなくなってきます。ある資料には、「カザグルマ」の自生種は個体数が極めて少なく、多くの植物学者でも見たことが無い事が誤解の原因になっている、そのような現状の中で、誰にも知られず絶滅しようとしている、と、記述されていました。

カザグルマ
川岸や林縁の、やや湿った場所に生える蔓性落葉低木です。一般的には、花弁のような顎片が8枚あると云われていますが、多くは6枚〜13枚の間にあるそうです。私には、何れも大同小異で、これは「カザクルマ」だよ、と、云われれば、ハイ!そうですか、としか答えられません。写真のものは、「クレマチス?」かも知れません。


※テッセン?
中国原産の蔓性落葉低木で、江戸時代初期に渡来しました。一般的には、花弁のような顎片が6枚あると云われています。この種が一番分かり易そうですが、多くの園芸品種が絡んでくると、ややこしくなってきます。


クレマチス
一般的には、「カザグルマ」や「テッセン」の交雑による園芸品種で、花弁のような顎片が8枚あると云われていますが、6枚のものも多いようです。上の2種に絡みますので、これも区別が付きません。



< 栽培植物 >

「パンコムギ」の果穂
高台の畑に「ムギ」が栽培され、果穂が、たわわに実っていました。今の時代では珍しい光景ですね。



< 昆虫 >

「カバイロコメツキ」



「ビロウドヒメコガネ」



「ツチイナゴ」



「キアシナガバチ



「ジガバチ」



「ヒメキマダラセセリ
※オス



「ギンツバメ」



「ウスベニスジヒメシャク」



「ホソオビホソノメイガ」