“ ぶらり自然観察人 ”  北総の里山  春から夏へ!

S町北側の里山へ家内と共に!。先日に初めて訪れた場所なのですが、途中で急に天候が妖しくなり、一目散に引き返して来たのです。もう少しで我が家、と、いうところで暴風雨に見舞われ、ファミレスに飛び込んで一休み。その時に比べて、今日は快適な日和です。広大な電車整備工場に出入りする車両を、遠くから望める農道の木陰で、持参した弁当を開きました。


新緑の残る森



石の地蔵菩薩



< 園芸植物 >

「カワズザクラ(河津桜)」の花と実
早春に花を着ける「カワズザクラ」は「オオシマザクラ(大島桜)」と「カンヒザクラ(寒緋桜)」、または、「ヒカンザクラ(緋寒桜)」との自然交配種と云われています。伊豆の河津町で発見されたので、この名が付きました。花期は2〜3月、何で今頃になって、と、云われそうですが、初めて通った鉄道沿いの並木道、季節外れの花がちらほらと咲いていました。まだ咲き尽くしていないのでしょう?、そこに自然の生命力を感じたのですがね。花の傍には色づき始めた果実 “ サクランボ ” 、食べてみましたが酸っぱいだけでした。
桜も季節はずれに花を咲かせている、私も “ 花咲か爺さん ” のように、もう一花咲かせて???。



< 野生植物 >

「ウツギ(空木)」の蕾と花
お馴染みの、山野の日当たりの良い場所に生える落葉低木です。花が八重咲きのものもあるそうですが、淡紅色のものを「サラサウツギ」と称しています。枝の中が空洞なので、「空木」という名が付きました。
別名「ウノハナ(卯の花)」、昔から夏の訪れを告げる花と云われています。「卯の花」の呼び名は、陰暦の “ 卯月(うづき) ” ごろ(5〜6月)に花が咲くことから、名付けられたようです。
枝は硬く粘りがあるので、楊枝や木釘などに利用されています。



テイカカズラ(定家葛)」の花
山野の林縁に生える蔓性常緑低木です。万葉の時代から歌にも詠まれ、歌人藤原定家に絡んだ言い伝えから、この名がつきました。蔓から気根を出し、岩や木などに絡み着いて這い登ります。地味ですが捩れた風車のような、良い香りの面白い花を着けます。



スイカズラ(吸葛)」の花
山野の林縁に生える蔓性常緑低木です。花の奥に甘い蜜が溜まので、この名が付きました。別名「ニンドウ(忍冬)」とも呼ばれています。花は2個づつ規則正しく咲き、傍に寄ると香水のような良い香りがします。
薬用としては、茎・葉は神経痛などに、花は風邪などに薬効があります。



ホタルカズラ(蛍葛)」の花
丘陵地や山地の、日当たりの良いところに生える多年草です。美しい青紫色の花が咲き、「クズ(葛)」のように走出枝(ランナー)を出すので、この名がつきました。

この植物は、5月14日付けの記事 “ [ 房総風土記の丘・房総のむら ]散策 ” でも取り上げましたが、私の知っている生息場所は、今回の発見で2ヶ所になりました。



ナルコユリ(鳴子百合)」の花
山地や丘陵など、半日陰の場所に生える多年草です。今春に出会った中では、一番立派な株が群生していました。
新芽は山菜として食べられますが、同じ環境に生える有毒植物の「ホウチャクソウ(宝鐸草)」とよく似ているので、気を付けなければなりません。やはり、食べない方が無難でしょう、準希少種でもありますしね。
薬用としては、根茎は疲労倦怠・食欲不振などに薬効があります。



「ニガナ(苦菜)」の花
草地などで普通に見られる多年草です。茎や葉に苦味のある乳液があるので、この名が付きましたが、毒は無いようです。小さな可愛い花をたくさん咲かせます。



ウマノアシガタ(馬の脚形)」の花
道端や草地などに生える多年草です。「キンポウゲ(金鳳花)」とも云われていますが、八重咲きのものを称するそうで、一重咲きのものは「ウマノアシガタ」なのです。これらの「キンポウゲ科」の仲間は有毒植物が多いのですが、花が美しいので園芸品種も多数販売されています。


※参考写真:「ラナンキュラス・ゴールドコイン」の花
道端で光沢のある美しい花を咲かせていました。「ウマノアシガタ」と似た葉を着けていたので、「キンポウゲ」の仲間ではないだろうかと考えたのですが、なかなか該当するものが見付からず、手間取りました。
ヨーロッパ原産の「レベンス」種の改良品種で、園芸品種が野生化したものでした。



< 貝・小動物・鳥 >
「タニシ」は「ヘイケボタル」の幼虫が生きるのに必要な巻貝の一種です。田圃に農薬が撒かれるようになり、「タニシ」はすっかり減ってしまいました。従って「ヘイケボタル」も絶滅寸前のようです。しかし、農家の死活問題にも繋がることですので、部外者がとやかく云う権利はありません。研究も進んでいるようなので、何か良い方法が、早く見付かるといいですね。
「マルタニシ & オタマジャクシ」



ダイサギ



< 昆 虫 >

「アオスジアゲハ」



サトキマダラヒカゲ



「ウスキクロテンヒメシャク」
※オス


※メス



「ミカドトックリバチ」



ニホンミツバチ & ヨウシュミツバチ」