“ ぶらり自然観察人 ”  「カラスの勘太郎」との対話?

公園の中を散策中に、落葉間近の「メタセコイア」の太い枝上で、ガサゴソと音をたてて、黒いものが動いていました。近寄ってみると「ハシボソガラス」が何かの骨と格闘?していたのです。普通だったら、人間が3〜4mほども近寄ってきたら、いくら図々しい「カラス」といえども、逃げてくれるのが礼儀?と云うものでしょうよ。ところが、この「カラス」は度胸もあるようで、私が手で追う仕草をしたり、カメラのシャッターを切っても、チラッ、チラッ、と、迷惑そうな黒い目で睨み、また、骨を突ッつき始めるのです。好きになれない鳥でもあり、あまり関わりたくないのですが、こちらも人間の意地?があります。そうかと云って通りがかる人の手前もあり、大仰な言動も出来ないので、思念?で対話することにしました。


「おまえ、なぁ、逃げる仕草ぐらいは、してもいいんではないかぃ?」、
「えっ、あんた何んのことを言ってんだぃ?」、
「人間がこんなに近寄ったら、普通は逃げるぞぉ!」、
「わいは、今、ご馳走を食うのに忙しいんだ、かまわんでくれよぉ!」、
「ご馳走と云うけど、どこで見つけてきたんだぁ、どうせ、どこかのゴミバケツを漁ってきたんだろう?」、
「あんたに、一々教える筋合いはないねぇ!」、
「この前なぁ、家の前のゴミ集積所を荒らしおったのは、おまえかぁ?」、
「あぁ、あれねぇ、いつもネットがかかっていて、困っていたんだがよぉ、いい加減な被せ方をしてあったお陰で、旨いもんにありつけたぜぇ!」、
「しかしなぁ、作物を荒らしたり、後片付けしないのは、よくないなぁ」、
「わい達は採ったり、食ったりすることは知っているけどなぁ、片付けはしないんだょ」、
「何でもかんでも食えれば良いとは、ちょっと酷くないかぁ?」、
「あんた達だって、色んなもんを食っているじゃないか?、ゴミになる物を作っているのは、あんた達だろう?、だけど番線のハンガー、あれは巣作りに重宝してるぜぇ!」、
「こっちは、銭を払っているのだぞぅ、それとなぁ、自分達で一生懸命に食べ物を作ったり、生活のために働いているんだぞぅ!」、
「わい達は、銭は要らないねぇ、でもなぁ、食わなきゃ生きられないのさぁ、毎日が命がけだぜぇ、天敵がいっぱいいるんでねぇ」、
「この前なぁ、お前さんの東京の親戚(ハシブトガラス)が、鳩を捕まえて食っていたぜぇ!」、
「腹が減っていたんじゃないか?」、
「生きたままだぞぉ、惨いねぇ!」、
「わい達は仲間同士では喧嘩はするけどよぉ、命の取り合いはしないねぇ、あんた達はどうなのさぁ?」、
「それって、本当かねぇ?、そういえば見たことがないけどねぇ‥‥、さいなら、まぁ、お互いにがんばろうや!」

と、云うことで対話は終わりました。



「カラス」も、何時もこんな顔をしていると、少しは親しく感じますがねぇ。