“ ぶらり自然観察人 ”  船橋北部の一日 ( パート3 )

自然観察を続けていると、今までの認識が如何に貧弱だったか、思い知らされます。もっと、もっと、計り知れない、奥の深い世界でした。まだ、まだ、知らないことが多くあり、どん、どん、宿題が増えていくようです。また、昔の懐かしい思い出が次々と甦ってきます。年を重ねるごとに、思い出の数も多くなるようですね。


「キハダの花と若葉」
山地に生える落葉高木です。樹皮の内側が黄色いので、この名が付けられました。どういうわけか、季節はずれの若葉と、普通は初夏に咲く花まで付けていました。周りの木の葉が枯れてゆく中を、ここだけが新緑で瑞々しく、春の雰囲気でした。樹皮は薬用に利用されますが、私も子供の頃に採取した皮を煮詰め、胃腸薬を作ったことを思い出しました。



「エノキの実」
山地などに生える落葉高木で、寿命が長く、樹高25mもの大木になります。春には淡緑色の花を咲かせますが、高い枝につくことと、地味なので殆ど気がつきません。秋の実も小さくて写真撮影も、し難いのですが、国蝶「オオムラサキ」などの幼虫の食草でもあり、常に気になる木なのです。



「シラキ?の実」
この木は特定に悩みました。写真撮影中も見当が付かず、葉を持ち帰って図鑑などを調べたのですが、確証できる程の資料が無く、葉がそっくりだったので「シラキ」としました。しかし、実の形は、もう一つしっくりしませんが、取りあえず「シラキ」としておきます。間違っていたら教えてください。
山地などに生える落葉小高木です。この辺り(船橋北部)には少ないようで、私はこの1本しか見ておりません。初夏に、枝先に房のような黄色い雄花が多数と、下部に数個の雌花をつけた房状のような花が立ち上がります。種子から採れる油は、塗料や整髪油に利用されています。



「ツルマサキの実」
これも似たような実がたくさんあり、特定するには厄介でしたが、まあ、「ツルマサキ」で間違いないと思っています。山地などに生える蔓性の常緑樹です。夏に淡緑色の小さい花を多数つけます。実が可愛いですねぇ!。



ノブドウの実」
山野などに見られる蔓性の落葉樹です。「ブドウ」と名付けられていますが、食べられません。根は薬用に利用されていますが‥‥。



フユサンゴ(別名:タマサンゴ)の実」
ブラジルが原産らしいと云われている常緑低木で、夏に星型の白い花が咲きます。実が美しいので、庭木や盆栽として愛でられています。



「マサキの実」
海岸の近くなどに生える常緑の小高木です。葉も花も「ツルマサキ」によく似ているので、ずいぶんと特定に迷ったのですが、葉の特徴から「マサキ」だろうと考えました。間違いでしたら教えてください。



「マメガキ(別名:シナメガキ)の実」
中国原産の雌雄別株の落葉高木です。今では滅多にお目にかかれなくなりましたが、古くから柿渋を採るために栽培されていました。初夏に黄白色の花を咲かせますが、実は黄色から黒紫色に変わっていきます。



ミズナラの実」
山地など生える落葉高木です。「ブナ」と共に温帯地方を代表する樹木で、家具などに利用されるほか、洋酒樽の材料にもなっています。写真の “ ドングリ ” は、暴風で枝がもぎ取られて落下したものを撮影しましたが、高所の枝に付いているところを撮影するためには、よじ登って枝を切り落とすか、何か特殊な装置を使用しないと無理のようですねぇ‥‥、何か良い方法があったら教えてください。



ヤブランの実」
林の中などに生える常緑の多年草です。根元から細長い葉をたくさん出し、その間から長い花茎を延ばして上半部に多数の小さな薄紫色の花をつけます。丈夫でよく茂るので、庭や公園のグランドカバーとして植えられています。


※参考写真:「ヤブランの花」、今年の夏に撮影しました。



「レモンの実」
云わずとも知れた柑橘類です。どうもインドが原産地のようですねぇ?。元々暖かい地方に育つ樹木でしたが、古い時代にアフリカを経由して、ヨーロッパに渡ったそうです。この辺り(船橋北部)で栽培しているところを見たのは初めてで、珍しいので撮影しました。