“ ぶらり自然観察人 ”  [ふなばしアンデルセン公園]の一日

久しぶりに[ふなばしアンデルセン公園]に訪れました。数日前から雨天続きの天候は、前日には暴風雨の荒れ模様、夕刻から電話回線がおかしくなりインターネットが不調、ブログ編集もお預けとなりました。当日の午後に晴れてきましたので、早速、活動を開始しました。休日にも関わらず来園者は少なく、何となく寂しい感じでしたが、自然観察には特に影響?はありません。公園の草木は色づいて、すっかり秋色に変わり、公園出入口ゲート前には、一足早いクリスマスツリーが飾られていました。


「ハンカチノキ(別名:ダビディア)の実」
この公園自慢の樹木で「ダビディア」とも呼ばれています。中国西南部、標高二千メートルの森林に自生している落葉高木で、原産地では高さ20mにもなります。近年になって日本でも栽培できるようになったのだそうですが、春に咲く花は清楚で美しく、形も面白いので人気があります。秋の実も熟すると「メロン」を小さくしたような形をしており、けっこう楽しめますねぇ。


※参考写真:「ハンカチノキの花」、今年の初夏に撮影しました。
白いハンカチを吊り下げたような花びらに見えるものは苞と呼ばれ、花は苞の付け根に付いています。



「ベニシタン(別名:コトネアスター)の実」
中国南部地方原産の常緑低木で「コトネアスター」とも呼ばれています。日本には昭和初期に渡来し、庭木などとして植栽されています。



カルミア(別名:アメリシャクナゲ)の実」
アメリカ東部地方原産の常緑低木です。椀形の白い小さな花が多数固まって咲きますが、蕾が金平糖(こんぺいとう)のような形をしており、愛らしいので庭木などに植えられています。以前我が家の庭にもあり、写真を撮って楽しんでいましたが、残念ながら枯れてしまいました。



「スイショウの実」
中国南部地方原産の落葉針葉樹で、高さは8〜10m。名を漢字で書くと「水松」で、「水晶」ではありません。冬には葉を落としてしまいます。実の形が面白いので撮影しました。



ラクウショウ(別名:ヌマスギ)の実」
アメリカ東南部・メキシコ原産の湿地や水辺に生える落葉針葉樹で、高さは20〜30m。名を漢字で書くと「落羽松」です。根は膝と呼ばれる鍾乳石を逆さにしたような呼吸根を出すのが特徴です。秋は「カラマツ」のように紅葉し、冬には葉を落としてしまいます。実の形が面白いので撮影しました。



ハコネウツギの実」
主に海岸近くに生える落葉低木です。漢字で書くと「箱根空木」ですが、 どういう訳か、箱根地方には自生していないそうですがねぇ?。春の花に比べて、実の地味なこと‥‥。


※参考写真:「ハコネウツギの花」、今年の春に撮影しました。



「ハルニレの実」
主に北国の山地に多い落葉高木で、花が美しいので街路樹などに植えられています。春に花が咲くので「春楡」と名付けられました。写真のものは葉が黄葉し、翼果(よくか)と呼ばれている平たい果実は夏に付きます。今は黒ずんでいて、分かりにくいのですが、葉形や葉脈の特徴から「ハルニレ」と特定しました。唐突に思い出しました!。子供の頃に “ 春楡の街路樹 ” をテーマにした歌を聴いたことがありますが、曲名と歌手名は何でしたっけ?、何故か懐かしい思い出が朧に沸いてきて‥‥。



「アキニレの実」
主の中部地方以西の山野などに生える落葉高木で、この木も街路樹として用いられています。初秋に花が咲くので「秋楡」と名付けられました。葉は「ハルニレ」に似ていますが、より小さく、まだ元気ですので、両者を比較すれば分かりやすいのですねぇ。



「イロハモミジの実」
山地などに生える落葉高木で、紅葉が美しいので公園や庭などにもよく植えられています。11月16日付けの記事にも取り上げた「ヤマモミジ」を含め、「カエデ」や「モミジ」の仲間は多く、よく似たものもあるので見分けが難しいのですが、大まかには、この種類は葉が小さく、翼果2枚がほぼ水平状に並んでいるので、「イロハモミジ」と特定してよいと思われます。紅葉の名所、京都 “ 高雄 ” の名がそのままに「タカオカエデ」と呼ぶこともあるようですが、一地域の呼び名でしょうか?。春につける花は暗赤色をしています。



「サンショウの実」
山地などに生える雌雄別株の落葉低木です。自生のものは、薄暗い林の中に生育していることが多く、実をつけているところは、なかなか見ることができないのです。赤褐色の実は熟すると2つに割れて、光沢のある黒い種が現れます。若葉や種子は香りがよいので、古くから香辛料などに、また、実は薬用にも利用されています。



「ヤマウコギの実」
山野に生える落葉低木です。小葉は長い葉柄に5枚、ちょっと見には「アケビ」のようですが、先端の葉が一番大きく、葉柄や枝に鋭い棘があります。参考用に葉を採取しようとして、指に怪我をしてしまいました。春には黄緑色の小さな花が多数、球状に集まり線香花火のように見えます。若葉は食用に、根は薬用に利用されています。



オオバン
池沼の水辺などに生息する留鳥です。北海道など寒いところでは、夏だけ生活します。公園内の “ 太陽の池 ” で、2羽が悠々と泳いでいました。番(つがい)かもしれませんね?。