“ ぶらり自然観察人 ”  疲れ回復気味の一日 ( パート3 )

11月に入って、あまり良い天気になりませんねぇ。雨のち曇りとか、曇りのち雨とかが続いていますので、“自然観察の虫”も少し大人しくしているようです。散策は午後の数時間だけ、ぶらりと近場の散策に切り替えました。お陰で益々疲労回復が進んできているようで、もう直ぐ本の元気に戻れるのでは‥‥?。


「アオツヅラフジの実」
林縁の低木に絡みつき、夏には小さな黄色の花を咲かせますが、地味なので目立ちません。一般には草だと思われがちですが、雌雄別株の蔓性落葉樹の仲間なのです。「ヤマブドウ」に似た実は美味しそう、食べられるかどうかは分かりませんがねぇ?、茎や根は薬用に利用されていますょ。



「シオデの実」
山野に生える蔓性の多年草です。夏には葉の付け根に黄緑色の線香花火に似た花をつけます。新芽は「アスパラガス」にそっくりで食べられるそうですが、まだ食べたことがありません。来春は試食してみようと思っていますが、うまく見つけられるかなぁ?。



ジュズダマの実」
水辺に群生することが多く、秋には光沢のある黒色の硬い実がなり、実際に数珠(じゅず)が作られていたので、この名がついたのだそうです。お馴染みの「ハトムギ」は「ジュズダマ」の栽培種ですが、食用や薬用に利用されていますね。


※参考写真:「ジュズダマ」のネックレス作り(房総のむら)



コセンダングサの花と実」
原産地は不明ですが、明治時代に入ってきた帰化植物です。荒地などにたくさん自生し、とくに珍しくはないのですが、以外にも種の形が絵になります。



ナルコユリの実」
春には緑白色の小さな釣鐘のような清楚な花が、鈴なりにぶら下がります。花も実も、揺すると鳴子(なるこ)のように“カラカラ”と音がしそうですね。根茎は薬の原料です。



ヒヨドリジョウゴの花と実」
山野に生える蔓性の多年草で、この辺り(船橋北部)で見かけるのは珍しいようです。花期は8〜9月ですが、まだ花を一輪つけている、一株を見つけました。薄暗い林の中にもかかわらず、艶のある緑色の実が美しく輝いていました。この実は熟すると真っ赤になり、有毒だそうですが、「ヒヨドリ」が好んで食べるので、この名が付けられたとのこと‥。毒のあるものを食料にする鳥がいる、自然は不思議ですねぇ!。また、実は薬用にも利用されているそうですがね。



一週間後に真っ赤になりました。



「アカガシの実」
「ドングリ」のなる常緑の高木で、材が赤いことから名づけられました。私の若かりし頃に読んだ、日本民族のルーツを著した書物のことを思い出しました。内容は殆ど忘れかかっていますが、『「ドングリ」のなる木を含め、硬い艶のある葉を持つ常緑樹は照葉樹と称する。中国南部の雨の多い暖かい地方から、温暖化に伴って日本に入ってきた。それと共に南方系の民族が文化・慣習を伴い移動してきた。それを“照葉樹林文化”と名づける。同じ「ドングリ」のなる落葉樹は、元から日本列島に生育しており、温暖化と共に北へ移っていった。その落葉樹と共に生きてきた民族の生活文化があった。それらの文化は今(半世紀前)も受け継がれている‥‥』と云うようなことが書かれていたと記憶しています。「ドングリ」は“水晒し”の加工技術を手に入れたことで、大切な食料になったのですねぇ。昔々の大昔、そのまた昔の大昔、の話ですがねぇ‥‥。



「アラカシの実」
「ドングリ」のなる常緑の高木で、枝葉が粗く硬いことから名づけられました。これも照葉樹ですね。



「アカシデの実」
私の、11月4日付けブログに掲載した「イヌシデ」・「クマシデ」の仲間ですが、房(果苞)は一番小さく、付け根に硬い種が付いるのが見えます。この仲間の共通した特徴は、春に咲く雄花は前年度の枝につき、雌花は今年度の枝につきます。また、この種は2種と違い、春の若葉は赤く、秋は紅葉します。



「イヌブナの実」
山地に生える落葉高木ですが、この辺り(船橋北部)で見るのは珍しいようです。「ブナ」に似ていますが、材質が落ちるので役に立たないと云うことで「イヌ」と名付けられましたが、当事者の木も、犬も、可愛そうな気がしますねぇ、もう少し考えられなかったのでしょうかねぇ?‥‥。



ネズミモチの実」
山地にはえる常緑の小高木です。公園や民家の生け垣などにも植えられています。実は熟すると黒紫色に色づきます。名の由来は、実は「ネズミ」の糞、葉は「モチノキ」に似ている、と、云うことなのですが、犬よりもっと酷いですねぇ‥‥。



ヒサカキの実」
山地にはえる雌雄別株の常緑低木です。2〜4月にクリーム色の小さな花をびっしりと咲かせます。関東地方では「サカキ」の代わりに神棚へ供えます。



「ヤツデの花」
あまり珍しくもないのですが、林の中で見事な花を咲かせていましたので、撮影してしまいました。



「ツユムシ
「オニドコロ」の葉に止まり、寒いせいか逃げようとしませんでしたので、しかたなく?撮影しました。