船橋北部周辺の蝶 (チョウ) 「ナガサキアゲハ」&「ジャコウアゲハ」

ナガサキアゲハ
私の自然散策コースの一つに[ふなばしアンデルセン公園]があります。自宅からゆっくり歩いて1時間ほどかかりますが、四季を通じて色々な生き物の観察ができるので、結構楽しめるのです。
池畔の「ハコネウツギ」の周りで、なにやら黒い影がヒラヒラ見え隠れしています。湿地に嵌らないよう注意しながら裏側に回ってみると、黒い「アゲハチョウ」でした。よく見ると翅に白い紋のある大型の蝶で、「モンキアゲハ」か「ナガサキアゲハ」だろうと見当をつけて写真を撮り始めました。
この2種は年に1〜2度ぐらい見てはいるのですが、残念ながら2年間も撮影ができなかったのです。ですから、私としてはラッキーカムカムで少々興奮気味なのです。
結局は尾状突起が無い、翅基部の赤紋などの特色から「ナガサキアゲハ」の雌(雄は一回り小さくて黒一色)、ということで落ち着きました。名前の由来は分かりませんが、最初に長崎県で発見されたのでしょうか?。開帳幅(翅を広げた寸法)は11cm前後で日本産の蝶では最大級、成虫は春から夏の終わりにかけて活動します。この蝶は、元は南方系の蝶だそうですね。地球温暖化の影響で、最近この辺りにも生息するようになりました。気象変動は大きな災害ももたらしますので、真に複雑な気持ちになりますねぇ。




ジャコウアゲハ
船橋北部に広い自然公園(市民の森)があります。巨木と云えそうな樹木が多くあり、昼も薄暗いほどの森林です。私の発見した「エノキ」の古木が[ふなばしの巨木・名木]に登録されるとの話もありますが‥。ここも散歩コースにしており、週に一度は訪れています。
少々古い話になりますが、4月下旬、この森の中の木漏れ日がスポットライトのように射して込んでいる場所で、黒い蝶がゆったりと飛んでいるところに出会いました。尾状突起が長いので「ジャコウアゲハ」の雄だと分かり、絶好のチャンスなので、何度も草に止まるのを待って撮影しました。この蝶も個体数が少ないので、なかなか見られる機会がありません。よい写真がなかったのでラッキーでした。「ナガサキアゲハ」との比較のため掲載したくなりました。
この蝶の幼虫は「ウマノスズクサ」という臭気の強い、珍しい(?)植物を食草にしており、成虫もその周りで生活しているようです。雌の翅は黄灰色をしているそうですが、今までのところ見たことがありません。開帳幅(翅を広げた寸法)は9cm前後、成虫は春から夏の終わりにかけて活動します。麝香(じゃこう)の匂いを出すのでジャコウと名づけられたそうですが、体内に毒を持っていて外敵から身を守っているそうで、匂いと関係があるのでしょうか?。この蝶も元は南方系のようですね。



後日の追加写真:9月上旬になって、やっと雌の写真が撮れましたが、翅はボロボロにちぎれ、美しい浅黄色も褪せてしまっています。間もなく命の終焉を迎えるのでしょうねぇ。