船橋北部周辺の蝶 (チョウ) 「ゴマダラチョウ」&「アオスジアゲハ」

初夏の陽気が続くこの数日間、木々の緑は濃さを増し、自然散策には少々暑い季節がやってきました。
いつもの小川沿い散歩コースでは、大・中・小型の蝶類が盛んに飛び交い、「ナミアゲハ」や「キアゲハ」のような、大型の見慣れた美しい蝶が多く目につきます。
日の翳った農道沿い樹林の中を、風に乗ってかなり速いスピードで飛び回っている二匹の蝶がいました。一匹は白地に黒い模様の翅をもった「ゴマダラチョウ」、もう一匹は濃茶色(日陰では黒色)に太い水色のラインを引いたような翅をもった「アオスジアゲハ」でした。
初めての出会いは2年前の自然観察を始めた頃でした。その美しさに感動して、よい写真を撮りたいと考えたのですが、個体数が少ないうえ、時々見かけても高木の上の方を飛んでいて、なかなかチャンスに恵まれません。
しかし不思議なもので、観察を続けるうちに生態や習性が分かってきて、行動パターンがつかめ、写真も撮れるようになりました。
蝶の撮影でいつも迷うことは、いかにしたら隅々までピントを合わせられ、全体に鮮明な画像にできるか、けっこう大変な課題なのですよ。


ゴマダラチョウ
この蝶が飛んでいるときは、ハッとするぐらい清楚な淑女という印象ですね。何かに止まったときは翅を重ねて立ててしまい、なかなか翅の表面を見せてくれません。また、食事は「クヌギ」などの樹液を吸うために、低いところにはなかなか止まりません。水辺に降りて吸水する時が撮影チャンスです。開帳幅(翅を開いた寸法)は7.5cm前後、「タテハチョウ」の仲間では大型です。5〜9月の間に2回羽化します。




「アオスジアゲハ」
この蝶は飛んでいるときでも、水色のラインがハッキリみえ、印象は正装した紳士といったところでしょうか。花の蜜を吸うので低いところにも止まりますが、高速の羽ばたきをしながら吸蜜をするので、写真撮影は高速シャッターを切らないとボケてしまいます。足場が安定している所では羽ばたきをしないこともありますが、「アゲハチョウ」の仲間のくせに翅を重ねて立ててしまうので、翅の表面の写真撮影はなかなか困難です。開帳幅(翅を開いた寸法)は6cm前後、成虫の活動期は5〜8月ですが、9月にも見られる年があります。