“ ぶらり自然観察人 ”  酒々井町の自然観察 (転居後の撮影 2日目)

新しく越して来た町なので、先ず、方向感覚を知らなければならないと考え、前回と同様に鉄道の土手に沿って散策しました。ほぼ同じコースなのに、やはり見落としているものがありました。それと、自然は刻々と変化をしています。
今日は、思いがけない植物を発見しました。それは、先日の「ヤマブキ」の直ぐ傍に生えていた、黄色い花を着けた「オドリコソウ」の群生でした。2日前は、まだ、花が咲いていなかったので、気が付かなかったのですが、葉や茎を良く見れば分かったはずです。原因は私の集中力に問題がありますが、やはり自然観察は、その時が “ 一期一会 ” と思うこと、同じ場所であっても何回でも足を運ぶこと、これが “ 鉄則 ” だと、改めて肝に命じることにしました。


< 野生植物 >

キバナオドリコソウ(黄花踊り子草)」の花
普通「オドリコソウ(踊り子草)」の花は淡紅色から白色まで、色の変化があります。中には、地方によって深紅の斑が入っているものもありますが、今回、発見したものは黄色の花を着けていました。初めて出会った黄花の「オドリコソウ」?、それに、葉や茎はシソ科植物の特徴を示していますが、葉に白い斑が入っていました。品種改良された園芸品種が野生化した?、とか、「オドリコソウ」に酷似した他種?、とか、迷いましたので、手持ちの植物図鑑数冊を調べ、インターネット情報も検索をしましたが、いずれも写真のみならず、記述さえ見当たりませんでした。
もしかしたら、 “ 新種発見! ” と舞い上がりそうになったのですが、 “ 世間は、そう甘くない ” と思いながらも、 “ この地方特有の種類かも知れない ” と考え、取り合えず自分勝手に「キバナオドリコソウ(黄花踊り子草)」と名付けました。有識者のご意見をお待ちしています。


4月28日 記事訂正
早速、ブログ友からコメントを頂き、ヨーロッパ原産の「ラミウス」と云う「オドリコソウ」の仲間で、園芸品種だとのご指摘がありました。名前が分かればインターネット検索もし易く、再度調べてみました。その結果は確かに「ラミウス」の野性化したものでした。最近は世界中から新種の園芸品種が輸入され、日本古来の植物と混同されていますが、油断も隙も生まれてきます。やはり “ 世間は、そう甘くない ” ですね。





参考写真:こちらは標準的な「オドリコソウ」です。林縁などの、半日影のやや湿った場所に群生する多年草です。花笠を被って踊る人に似ているので、この名が付きました。
私が、前居住地近くの自然公園で発見し、有志と共に保護活動をしている時に撮影したものです。現在、同市中でも、群生地はこの一ヶ所しか見つかっておらず、希少種の一つですが、今頃は写真のような花を咲かせていることでしょう。いつまでも、地域の人達に大切にされて残ってくれれば、と、願っているのですが‥‥ね。



「コスミレ(小菫)」の花
里山や山地の日当たりの良い道端などに生える多年草です。名前は「小菫」でも、花は小さくはありません。花色は淡青紫色から紫色まで変化に富んでいます。今では、この種も簡単には見られなくなりました。



「ノジスミレ(野路菫)」の花
日当たりの良い、乾いた草地や道端に生える多年草です。花や葉が「スミレ(菫)」に似ているので、特定が難しいのですが、葉の幅が「スミレ」より広いのと、コンクリートアスファルトで出来た、カラカラに乾いた歩車道の縁石境に生えているので、判断し易いのです。一見、たくましく生きているように見える植物ですが、他の種と同様に、なか、なか、お目にかかれなくなってしまいました。



「ワラビ(蕨)」の新芽
日当たりの良い草地に生える緑性の多年性「シダ(羊歯)」植物です。お馴染み、山菜の代表格のような植物で、若芽は灰汁(あく)抜きして食します。
薬用植物としては、葉は高血圧・下痢・黄疸、根茎は高血圧・不眠に薬効があると云われています。



「クサイチゴ(草苺)」の花
山野に生える落葉低木です。花径は4cmほどで大きく、果実は熟すると赤くなり、甘くて美味しく食べられます。



モミジイチゴ(紅葉苺)」の花
本州の中部地方以北の山野に生える落葉低木です。「カエデ(楓)」のような葉を着けるので、この名が付きました。果実は熟するとオレンジ色になり、少し酸味がありますが、甘くて美味しいですよ。



< 園芸植物 >

スノーフレーク」の花
ヨーロッパ中部から東部地方が原産地の多年草です。和名は「スズランスイセン(鈴蘭水仙)」と称しています。丈夫でよく増えるために、野生化して群生しています。



ヤグルマギク矢車菊)」の蕾
ヨーロッパ南部地方が原産地の越年草です。一般的には「ヤグルマソウ(矢車草)」と呼ばれていますが、「ヤグルマギク矢車菊)」が正しい呼び名だそうです。原種の花は青色をしていますが、園芸品種は色々とありますね。
花が咲き始めていましたが、面白い姿に見えましたので撮影しました。



オオシマザクラ(大島桜)」の花
伊豆諸島に自生しているので、この名が付いたそうですが、房総半島や伊豆半島でも野生のものが見られるそうです。枝は太く、花(径3〜4cm)や葉が大きい落葉高木です。桜餅に使われている桜の葉は、この種のものです。



「?サクラ(山桜系園芸品種?)」の花
この桜の花も「オオシマザクラ(大島桜)」に “ 勝るとも劣らず ” の大きな花を着けていました。一重咲きの改良品種は「ヤマザクラ(山桜)」系が多いそうです。



「トウモクレン(唐木蓮)」の花
モクレン木蓮)」は中国が原産地の落葉小高木ですが、「トウモクレン(唐木蓮)」は「モクレン」の変種だと云われています。花は少し小さく、先端が尖っています。



「ボケ(木瓜)」の花
中国原産の落葉低木です。多くの園芸品種があり、庭木や盆栽・切花用に植えられています。写真のものは「カンザラサ(寒更紗)」と呼ばれる品種のようです。
果実を天日干しにしたものは、筋肉の引きつり・暑気あたりに薬効があるそうです。



ミツバツツジ(三葉躑躅)」の花
関東から近畿地方の山地に生える落葉低木です。葉が三枚づつ輪状に着くので、この名が付きました。多くは庭や公園などに観賞用として植えられています。



「?」の花
自宅の近くを歩いていましたら、民家の門前に大輪の珍しい花が咲いていました。名を調べましたが不明です。



< 昆 虫 >

「シマハナアブ



ナミテントウ