船橋北部周辺の蝶 (チョウ) 「ナミヒカゲ (別名:ヒカゲチョウ) 」&「ギンイチモンジセセリ」

一昨日、雨の降りそうな曇天の中を、船橋市八千代市の市境辺りへ虫探しに出かけました。農道沿いの林縁には昆虫などが居るには居るのですが、薄暗いので何なのかよく分からず、写真はできるだけフラッシュを焚きながら撮りました。

「ナミヒカゲ (別名:ヒカゲチョウ) 」
日陰に生息する「タテハチョウ」の仲間は、翅に目玉のような丸い斑紋を持っています。たいがいの種は茶褐色の地味な色をしていて目立ちません。この種は「ヒカゲチョウ」の中では大型の部類に入り、草薮や樹林のなかを素早く飛び回り、翅を立てて唐突に葉などに止まります。この蝶も「サトキマダラヒカゲ(6月9日の記事参照)」同様に、今まで翅を開いて止まったのを見たことがありませんでした。
どういう風の吹き回しか知りませんが、この時は立てたり、半開きにしたりで、とにかく翅表を見せてくれました。私としては絶好のチャンスなのです。そのような思いで撮影したのが下の写真です。
成虫の開帳幅(翅を広げた寸法)は55cm前後、活動時期は5〜6月・8〜10月の年2回、樹液や果汁を好んで吸います。幼虫の食草はメダケなどの竹類。
追記:この蝶は福岡県の絶滅危惧種に指定されています。
※オス




「ギンイチモンジセセリ
今春の5月上旬に船橋北部の小川沿いで撮影したもので、ちょっとした訳があり、今頃になって引っ張り出してきました。この蝶は「セセリチョウ」の仲間で、この辺りでは個体数が極端に少なく、珍しい種だと思っていましたが、初めて見る人は蛾だと云います。見かけは確かに蝶よりも蛾にみえますね。しかし、触角に蝶の特徴があり、紛れもなく蝶の仲間なのです。小さな体ながら矢のように(少々オーバーな表現?)飛ぶので、ウッカリしていると直ぐに見失ってしまいます。
成虫の開帳幅は32cm前後、活動時期は5〜9月のうち年2回、幼虫の食草はススキなど。
追記:この蝶も全国的に減少しており、国の絶滅危惧種福岡県の絶滅危惧種に指定されています。このことが1ヶ月半前の写真を引っ張り出してきた理由です。
※オス

※メス(昨年5月に撮影したものです)